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舛添の敵

舛添封じ

〜シリーズ「都知事パワー」(1)〜

Originally written: June 17, 2016(web版)
Second update: June 19, 2016(mail版)(舛添の敵:週刊アカシックレコード160619)

【小誌2009年8月13日「ウィキノミクスの虚構〜シリーズ『失業革命』(5)」は → こちら
【小誌2009年8月27日「寄生虫の論理〜ネット『無料』文化の罪〜シリーズ『失業革命』(6)」は → こちら
【小誌2010年2月22日「浅田真央vs.韓国TV〜シリーズ『バンクーバー五輪』(2)」は → こちら
【小誌2012年3月26日「反日感情の正体〜韓国=アルジェリア方程式〜シリーズ『反態度的行動』(1)」は → こちら
【小誌2012年7月9日「TPP不等式〜続・売国奴対策としてのTPP〜シリーズ『TPP地政学』(2)」は → こちら
【小誌2013年9月20日「続・『半沢直樹』の謎〜シリーズ『視聴率の心理学』(2)」は → こちら
【小誌2013年9月30日「2045年問題〜意識を持つ機械〜シリーズ『2045年問題』(1)」は → こちら
【小誌2014年3月6日「続・空港襲撃作戦〜シリーズ『米中朝のX DAY』(13)」は → こちら
【小誌2014年6月9日「北朝鮮崩壊神話〜『北朝鮮崩壊』という神話〜シリーズ『米中朝のX DAY』(18)」は → こちら
【小誌2015年1月4日「量子テレパシー〜シリーズ『超心理学でない心理学』(2)」」は → こちら
【前回、小誌2016年5月1日「続 韓国軍情報のウソ〜続・韓国政府『情報収集力』のウソ〜シリーズ『反態度的行動』(16)」は → こちら

■舛添封じ〜シリーズ「都知事パワー」(1)■
一般に、政治家の情報をもっとも多く持っているのは、警視庁や道府県警の捜査二課、地検特捜部、国税庁などの役人たちであって、週刊誌などのマスコミではない。マスコミの独自取材力は世間で思われているほど高くはなく、警視庁捜査二課などの情報収集力に比べれば圧倒的に劣っている。
石原慎太郎・元東京都知事は都知事在職中「週に3日しか登庁しない」といった怠慢な勤務態度が広く知られており、湯水の如く海外出張費を浪費し、知事交際費の使途にも公私混同が見られたうえ、都営銀行である「新銀行東京」を設立しながら、ずさんな経営で事実上破綻(はたん)させてしまい、東京都の出資金(税金)千数百億円を無駄にしている。
このため、知事在職中の石原はその勤務態度などを批判する週刊誌記事などに何度も攻撃されたが、それらの記事はみな「単発」であって、石原を追い詰める二の矢、三の矢が放たれることはなかった。これは、石原が政府(役人たち、保守政界)の進める重要な政策に反対せず、役人たちが石原の政治力を奪う必要性を感じず、石原を追い詰めるのに必要な情報をマスコミにリークしなかったため、と考えられる。
石原と違って舛添要一・東京都知事は週に5日登庁していたし、新銀行東京のような大失政もしていない。2016年4月以降に『週刊文春』などが暴露した、舛添の高額な海外出張費や公私混同が疑われる金銭問題は批判されても仕方がないが、それらの点では石原もほぼ同じだった。どう見ても、舛添の都知事としての勤務態度は石原のそれよりマシだった。
にもかかわらず、舛添を批判する記事は単発ではなく、二の矢、三の矢が次々に放たれ、同年6月、舛添は辞任に追い込まれた。
とすると、二の矢、三の矢の情報源は役人であり、役人たちが「政府の重要な政策に反対する舛添」の政治力……たとえば、都知事が世論に対して持っている影響力……を奪いたがっていた、と考えるほかない。
役人たちが舛添を追い詰めた理由は、舛添が政府の重要な政策に現在反対しているか、または、近い将来反対する可能性があると考えていたから、ではあるまいか(2016年6月19日頃配信予定)。

東日本大震災、熊本地震の被災者の方々には衷心よりお見舞いを申し上げます。

都知事を辞任に追い込んだ、ほんとうの「舛添の敵」はだれだったのか。

考えてみて下さい。

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引用文献(一部続編と共通)

足利浩一郎・小川洋輔 (2016). 「スキャナー 公明『痛み分け』 増税延期容認へ 同日選回避には安堵感 麻生氏3度目の譲歩」, 読売新聞 2016年5月31日付朝刊3面

文春 (2016a). 「舛添都知事が公用車で温泉地別荘通い」, 『週刊文春デジタル』 2016年4月26日号 http://shukan.bunshun.jp/articles/-/6115 (2016年5月29日アクセス)

文春 (2016b). 「舛添都知事に政治資金規正法違反の重大疑惑!」, 『週刊文春デジタル』 2016年5月10日号 http://shukan.bunshun.jp/articles/-/6133 (2016年6月5日アクセス)

文春 (2016c). 「独走第6弾 あんな『調査結果』では納得できません 舛添都知事新疑惑!」, 『週刊文春』 2016年6月16日号 pp.22-26 http://shukan.bunshun.jp/articles/-/6225 (2016年6月12日アクセス)

J-cast (2015). 「そこまでして大臣になりたかった? 河野太郎氏、ブログ削除で『脱原発』持論『封印』」, J-castニュース 2015年10月8日 http://www.j-cast.com/2015/10/08247397.html (2016年6月5日アクセス)

門田隆将 (2016). 「待機児童問題は『舛添知事』の“命取り”になるのか」, 『門田隆将オフィシャルサイト』 2016年3月19日 http://www.kadotaryusho.com/blog/2016/03/ (2016年6月12日アクセス)

宮島みつや (2016). 「舛添より酷かった石原慎太郎都知事時代の贅沢三昧、登庁も週3日! それでも石原が批判されなかった理由」, 『日刊リテラ』 2016年5月9日 http://lite-ra.com/2016/05/post-2228.html (2016年5月29日アクセス)

日刊スポーツ (2001). 「『総理、総理、総理...』連呼12連発、その瞬間視聴率13.1%」, 日刊スポーツ 2001年5月17日付 http://www.kiyomi.gr.jp/media/pdf/20010517nikkansports.pdf (2016年6月2日アクセス)

大城 聡 (2014). 「政治資金監査とコンプライアンス」, 『弁護士・大城聡』web 2014年11月3日 http://oshiro-satoru.com/168 (2016年5月30日アクセス)

産経 (2016a). 「舛添知事の海外出張費は1回2600万円 石原元知事時代より1千万円高額 貴賓室利用に165万円も」, 産経新聞web版 2016年4月7日 http://www.sankei.com/politics/news/160407/plt1604070049-n1.html (2016年5月29日アクセス)

産経 (2016b). 「舛添知事公私混同疑惑 美術館・博物館の視察は39回でも保育・介護施設はゼロ はげ落ちた『現場主義』」, 産経新聞web版 2016年5月29日 http://www.sankei.com/premium/news/160529/prm1605290031-n1.html (2016年6月5日アクセス)

柳ケ瀬裕文 (2016). 「韓国人学校増設。舛添知事の驚くべき執念。」, 『東京都議会議員 やながせ裕文オフィシャルサイト』 2016年5月18日 http://yanagase.org/2016/05/18/ (2016年6月12日アクセス)

吉野直也 (2016). 「トランプ氏、日本の核兵器保有を容認 米紙に語る」, 日経新聞web版 2016年3月27日 http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM27H0S_X20C16A3FF8000/ (2016年6月7日アクセス)

読売 (2003a). 「公設秘書、三親等以内は禁止 プール制導入見送り/調査会答申案」, 読売新聞 2003年7月23日付朝刊2面

読売 (2003b). 「『秘書、実態なかった』 辻元容疑者の元秘書供述 国会答弁、虚偽の疑い」, 読売新聞 2003年7月24日付朝刊35面

読売 (2016a). 「安倍首相の一日 12日」, 読売新聞 2016年5月13日付朝刊2面

読売 (2016b). 「同日選見送りの公算 首相、消費増税延期へ」, 読売新聞 2016年5月25日付朝刊1面

読売 (2016c). 「安倍首相の一日 24日」, 読売新聞 2016年5月25日付朝刊2面

読売 (2016d). 「安倍首相の一日 30日」, 読売新聞 2016年5月31日付朝刊2面

読売 (2016e). 「安倍首相の一日 1日」, 読売新聞 2016年6月2日付朝刊2面

ゼンリン (2014). 「ゼンリン住宅地図 東京都4 新宿区 201410」, ゼンリン 2014年10月

ほか

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 (敬称略)

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