2002年W杯サッカーの

ディープスロート

〜「韓国の疑惑」を見逃すな〜

付論・韓国という名の「整形美人」

Originally Written: May 28, 2002(mail版)■組分け抽選の不正■
Second Update: May 28, 2002(Web版)
Third Update: May 30, 2002(mail版)■欧州勢、やる気なし■
Fourth Update: May 30, 2002(Web版)
Fifth Update: June 06, 2002(mail版)■「日本対ロシア」の審判次第で「韓国の悪夢」■
Sixth Update: June 06, 2002(Web版)
Seventh Update: June 13, 2002(mail版)■暴動は金曜日〜韓国がW杯決勝Tに進めないと矛盾が爆発■
Eighth Update: June 13, 2002(Web版)
Ninth Update: June 17, 2002(mail版)■きたない試合〜韓国の進撃(1)■
Tenth Update: June 17, 2002(Web版)
Eleventh Update: June 20, 2002(mail版)■疑惑の判定で「優勝候補」〜韓国の進撃(2)■
Twelfth Update: June 20, 2002(Web版)
Thirteenth Update: June 23, 2002(mail版)■1-0でスペインの勝ちだったのに〜韓国の進撃(3)■
Fourteenth Update: June 23, 2002(Web版)
Fifteenth Update: June 24, 2002(mail版)■共犯はだれだ〜韓国の進撃(4)■
Sixteenth Update: June 24, 2002(Web版)
Seventeenth Update: June 27, 2002(mail版)■「アジアの恥」になる気か〜韓国の進撃(5)■
Eighteenth Update: June 27, 2002(Web版)

■組分け抽選の不正■
■欧州勢、やる気なし■
■「日本対ロシア」の審判次第で「韓国の悪夢」■
■暴動は金曜日〜韓国がW杯決勝Tに進めないと矛盾が爆発■
■きたない試合〜韓国の進撃■
■疑惑の判定で「優勝候補」〜韓国の進撃(2)■ ■1-0でスペインの勝ちだったのに〜韓国の進撃(3)■
■共犯はだれだ〜韓国の進撃(4)■
■「アジアの恥」になる気か〜韓国の進撃(5)■

■組分け抽選の不正■

サッカー日本代表のフィリップ・トルシエ監督が、欧州遠征中「日本は(2002年)W杯準決勝に進むべきでない」という暴言を吐いていたことが報じられた(サンケイスポーツ2002年5月18日)。発言は2002年5月7日、マドリード・サンチャゴ・ベルナベウ競技場で行われた「日本対レアル・マドリード」戦直前練習後、フランス人記者だけを集めた非公式会見で発生。トルシエは「日本のようなサッカー新興国が準決勝に進出することは大会の価値を下げることにつながる」と語ったと、ある仏紙記者が証言した(サンケイスポーツ前掲記事)。

日本国内向けには優勝宣言もしてきただけに「ホスト国の監督としてはかなりユニークな発言だった」(仏紙記者)し、「日本のサッカー熱を一気にさましかねない」(サンケイスポーツ前掲記事)。

フランス人同士の会話で気を許したとはいえ、トルシエはなぜこんな「本音」をもらしたのだろう?……この発言の真意を理解するカギは「大会の価値を下げる」という部分にある。

トルシエは、日本のような新興国、つまりサッカーの実力が世界のベスト4でない国がベスト4に進むと、W杯の権威が下がると言っている。たしかに、真にサッカーを愛し、W杯を最高の大会と信じる者にとって、真にベスト4に進む実力のない国が「まぐれで」そこまで進むことは憂えるべきことだ。だから「監督としては」優勝をめざすべきでも、心の半分ではそれを望んでないのだろう。

が、これは裏を返せば、日本がベスト4に進む可能性がある、と「トルシエが思っている」ことを意味する。
そんなバカな、と選手経験などのある「サッカー通」の方は思われるだろうが、そういう方は真のサッカー通ではない。W杯という、政治上、ビジネス上にきわめてユニークな大会を理解するには、技術や戦術に関する知識だけでは不十分で、ほかにも知らなければならないことがあるのだ。

●組分け抽選の不正●
2002年W杯の予選リーグ組分け抽選で、日本は比較的世界ランキングの低いベルギー、ロシア、チュニジアと同じ組にはいった。とくに、チュニジアが監督解任騒動などのトラブル続きでもっとも弱いと予想され、日本の1勝は確実で、うまく行けば予選リーグも通過できよう。

これで、98年フランスW杯へのアジア地区最終予選リーグで「たまたま」苦手な中東勢がほとんどいない組にはいって以来、同本大会で「4チームしかない初出場のうち日本を含む3チームが同じ組にはいる」幸運を得、2000年シドニー五輪アジア地区最終予選リーグでは中東勢はゼロ、同本大会予選リーグでも「ブラジル以外は弱い国ばかり」の組にはいって予選リーグを通過、そして今回2002年W杯本大会の組分けである。

これを「偶然が続いただけ」と言うのには無理がある。統計学・確率論の世界では、ほとんどありそうもないことが連続して起きることを偶然と呼ばず「作為」と言う。

もちろん、この日本の「異常な強運」の連続は作為である。組分けを決めるクジに「細工」が施されているのは見え見えである。

筆者がこれを細工と断言する根拠は、確率論だけではない。もっとも重要な「状況証拠」はFIFA(国際サッカー協会)を初めとする世界のサッカービジネス界にとっての日本の位置付けである。

サッカーは(野球、バスケットボールと違って)5大陸すべてで盛んに行われている、真に世界的なスポーツなので、巨大な利権を生む。サッカーW杯は五輪と違って1種目だけの大会であるにもかかわらず「W杯、五輪、F-1」と並び称せられる世界3大イベントの1つだ(「F-1」はほかにないので、それだけで車のレースを意味するのは当然だが、「W杯」はバレーボール、ラグビー、スキーなどもあるのに「種目名なきときはサッカーW杯を指す」ことから、その偉大さが窺い知れよう)。

ところが、これほど世界的に盛んな種目なのに、GDP世界第1位の経済大国アメリカと、2位の日本では、伝統的にサッカーよりも野球など他の種目が盛んで、それらをめぐって巨額なマネーが飛び交ってる。となると、FIFAの幹部の目には「日米の2大国でサッカーが盛んになれば、われわれはもっと儲かる」と映るはずだ。だからこそ、94年にはW杯を米国で、2002年には日本(と「付け足し」で韓国)で、開催することにしたのだ。国際大会の地元開催で、地元チームが健闘することは、スポーツがその国で盛んになるためには不可欠のことだ。

だからといって、もちろん国際大会で日米を八百長で「健闘」させるわけにはいかない。プロレスのような「筋書きのあるドラマ」にしてしまって「真剣勝負でない」という疑念を抱かれれば、スポーツの興行は成り立たない。

そこで「筋書きのない」真剣勝負の形を保ったままで、経済大国(日米)を「健闘」させる方法を、スポーツビジネスのエグゼクティブは模索することになる。

幸いに、球技の場合、リーグ戦の組分けは抽選で決まる。組分けは「たまたま」強いチームばかりの組にはいって不利になる場合もあるし、その逆で有利になる場合もある。抽選の結果たまたま「健闘してもらいたい国」が有利な組分けをされて上位進出を果たしやすいようにしてやることは「筋書きのない真剣勝負」の原則に反しない(観客は結果のわからないドラマを手に汗握って見ることに変わりはない)。

そこで、抽選に細工をしたいという誘惑が避けがたく生じてくる。W杯本大会の予選リーグの組分け抽選の場合、やれ「同じ組に欧州の国が3か国以上はいらないように」だの、それ「南米の国が2か以上にならないように」などといった口実で、クジのはいった箱の中身を何度も入れ替えるので、細工をするのはさほど難しくない(これについては、W杯から甲子園の高校野球までを比較検討した本誌Web版記事「ドーハのひいき」 を参照)。

●韓国の露骨な「くじ引き干渉」●
しかも、今回のW杯の抽選に関する限り、不正があったことはすでに具体的に判明している。

韓国では(中学・高校の歴史教科書が自国中心史観の国定教科書しかないため?)偏狭なナショナリズムが幅をきかせ、世界のスポーツ選手になんの敬意も払わない国民性が災いして、韓国代表の出ない試合でのチケットが大量に売れ残(ることが、2001年11月の時点で確定的にな)った。こうした事態はすでに88年のソウル五輪で陸上競技の会場に空席が目立ったときから予測されたことで、韓国は本質的に国際スポーツ大会を開くにふさわしくない国であることは明らかだ(今後、韓国が五輪やW杯に開催国として立候補したら、日本は第三国と連携してつぶすべきだ)。
韓国のW杯事務当局は、自国の「構造欠格」を棚に上げて、チケット売れ残りによる収入源を補うため、韓国に近くて多数の観光客を誘致しやすい中国の予選リーグの組分けを(日本でなく)韓国の競技場で戦うA〜D組のいずれかにしようと、2001年12月のW杯本大会の「組分け抽選会」で画策したのだ。

この露骨な「くじ引き干渉」の結果2001年12月1日予定通り中国は「抽選の結果」C組にはいった。産経新聞は前日11月30日の社説(主張)で、中国がA〜D組にはいることを「予言」し、そのとおりになったのだ(これによって98年フランスW杯以来の筆者の「邪推」は、もはや邪推ではなくなった。いまや「公然の秘密」なのだ)。

ここまで「バレバレ」の不正抽選があった以上、日本が「アフリカ最弱」のチュニジアや、欧州勢のなかでも比較的弱いベルギー、ロシアと同じH組にはいったことを単なる幸運と思うような者は、一流のサッカー人ではない……トルシエは、一流なのだ。アフリカでナイジェリアを含む(かつての)弱小国を強豪に育て上げた実績があるのだから。

かくして「厳正公平な抽選」なら、予選リーグを通過できないかもしれない日本が、通過しやすい状況になった(逆に、欧州諸国から「貧しいくせに強いから?」嫌われているナイジェリアはいつもながら「たまたま」最激戦区、アルゼンチン、イングランドなど強豪揃いの「死のリーグ」F組にはいり、予選を通過しにくくなった)。このような不公平な状況で、日本が予選リーグ通過後に決勝トーナメントをどんどん勝ち上がる(一方、ナイジェリアは決勝トーナメントに出られない)ならば、W杯は「世界最高のサッカー大会」としての権威を失ってしまう……と、かつてナイジェリアを率いた一流のサッカー指導者が考えるのは当然ではないか。

■トルシエ暴言「日本は準決勝に進むな」の深層(2)〜欧州勢、やる気なし■
前回の記事から続く。】

[省略]

■「日本対ロシア」の審判次第で「韓国の悪夢」〜世界中のサッカーファンの罵声が聞こえる■
【今回は先週の W杯特集 の関連記事です。】

●スポーツ後進国の「身の程知らず」●
日本では、男子のいる高校ならたいていどこでも野球部やサッカー部がある。甲子園出場をめざして行われる夏の全国高校野球選手権の地方予選に参加する高校は4000以上だ。

では、日本と同じように?野球やサッカーの盛んな韓国ではどうだろう。
たとえば、全国高校野球選手権の「地方予選」に参加する高校の数(硬式野球部のある高校の総数)は……100校に満たない。実は野球やサッカーをやっている高校生の数で比較すると、韓国は日本の数十分の1しか競技人口を持たないスポーツ後進国である。

数年前、中田英寿が、世界最高峰と言われるイタリアのプロサッカー名門リーグ「セリエA」で活躍していることを伝える韓国のテレビニュースでキャスターが「われわれはどうして中田を持てないのでしょう」と嫉妬と羨望を吐露した。

もちろん理由は明白だ。頂点(中田のような一流選手)のレベルを高くするには、裾野(選手層)を広げる必要がある。競技人口が日本の数十分の1しかない、世界でも下から数えたほうが早いくらい(人口が4000万以上ある国としては異常なほど)選手層の薄い韓国で、頂点だけ高くしようとしてムダなことだ。

野球に関して言えば、すでに勝負は付いている。日韓両国の野球事情に詳しい在日韓国人の元プロ野球選手の張本勲(東映、巨人などで活躍したのち、韓国プロ野球コミッショナー補佐)は、韓国の野球が日本に追い付くのは永遠に不可能と断言している……ならば、サッカーも同じはずだ。

1994年のW杯サッカー米国大会へのアジア地区予選で、韓国は勝ち残ったが、日本は「ドーハの悲劇」で出場を逃したため、また、Jリーグが発足するまで日本のサッカーにはプロリーグがなく優秀な高校選手を継続的に育成するシステムがなかったため、日本のサッカーのレベルは(本質的に)韓国以下なのではないか、という誤解(偏見)が長く国内外に蔓延していた。

この誤解に輪をかけたのが「日本代表の監督は日本人でなければならない」という無意味なこだわりで、日本サッカー協会がサッカー先進国の一流の指導者を排除し、国際的にまったく実績のない日本人の加茂周を96〜97年に日本代表の監督に迎えたことだ。

この人選が、「日本では」最高の実績を持つ加茂に国際経験を積ませて、日本で開催される2002年W杯の監督にしてやろうという「親心」から出ていることは明らかだ。が、「親心」で勝てるほど、世界のサッカーは甘くない。

案の定、98年のW杯フランス大会へ向けてのアジア地区最終予選(97年)で、加茂は惨敗を繰り返した。これは彼を監督に起用した日本サッカー協会の幹部たちがプロスポーツビジネスの経験が乏しく「アマチュア」であったことが災いしている。

さすがに加茂をかばいきれなくなった日本サッカー協会は、最終予選の最中に加茂を解任し、彼のもとでコーチをしていた日本人の岡田武史を監督に昇格させてなんとか予選を勝ち進み、フランス本大会出場を勝ち取った。

が、「代表の監督は日本人」という無意味なメンツにこだわって岡田に監督を続けさせたため、本大会(予選リーグ)では0勝3敗で敗退した。

これでようやく「大人になった」日本サッカー協会は、代表監督に国際経験豊富なサッカー先進国の指導者を迎えるべく改心し、フランス人のフィリップ・トルシエを代表監督に迎えて、こんにちに至る。

トルシエは世界のまともな指導者の1人ではあっても、けっして超一流ではない。元名古屋グランパスエイト監督で現在イングランドの一流リーグ「プレミアリーグ」で監督を務めるフランス人のアーセン・ベンゲルや、W杯で過去に4度も初出場国をW杯本大会決勝トーナメント(決勝T)まで進出させた実績のある現中国代表監督のユーゴスラビア人、ボラ・ミルチノビッチよりは、実績で劣る。が、それでも、トルシエは加茂よりはるかにましで、世界レベルで「常識的な」指導者の部類にははいる。

代表監督の人選さえまともにすれば、日本のようにサッカーの競技人口の多い、選手層の厚い国で、しかもプロリーグまで持つ国が、選手層の薄い後進国(韓国)より上のレベルに達するのは当然だ。

●馬脚をあらわした韓国サッカー●
2000年のシドニー五輪本大会で日本は決勝Tに進出したが、韓国は予選リーグで敗退した。その直後にレバノンで行われたアジア杯サッカー大会では、日本は優勝したが、韓国は準優勝すらできなかった。

これで、ようやく、日本と同様「代表監督は韓国人」などとばかばかしい意地を張っていた韓国は目がさめた。

  曰く、「日本は外国人を迎えてわが国に差を付けたのだから、わが国も見習うべきだ」。

自分の国で開かれるW杯大会の代表監督は、自国民であるべき、というのは(幼稚ではあるが)それなりに愛国的なメンツである。まして、韓国のように、有史以来外国と戦争して勝ったことがほとんどない国では重大な問題だ。

このメンツを清算するには、別の、より重大なメンツが必要だ。
経済力でも国際的地位でも、目の前の似たような国(実は似てない日本)に勝てないために(かつて日本に植民地支配を受けたこととは無関係に)国を挙げて日本への劣等感にさいなまれている韓国では、日本に負ければメンツがつぶれ、国家的恥辱となる。この重大な恥辱の前では「代表監督の国籍」などという「アマチュア根性」は(たとえそれがもう1つのメンツであっても)吹き飛ぶ。

韓国は決断した。地元開催の2002年W杯の韓国代表監督に、日本と同様に外国人、それもオランダを98年W杯本大会のベスト4に導いたオランダ人のルース・ヒディングを迎えることにしたのである。

ここで明らかになったことは、韓国にとって、日本に負けることの屈辱は、他のいかなる屈辱よりも大きい、まさに命がけの問題だということだ。

シドニー五輪、レバノン・アジア杯で「日本に負けた」ことで、韓国は、ようやく自分たちが2002年日韓共催W杯本大会(で決勝Tに進めるかどうかで)日本に負けることの可能性に気づき、おびえ始めたのだ。

●最悪のシナリオ●
経済力、国民の総人口、サッカーの競技人口から見て、アジアで最初にW杯を開催するなら、そのホスト国は日本以外にありえない。スポーツの競技大会は、開催国のメンツのためだけにするものではなく、世界のスポーツの一流選手とファン、並びに大会の経済的成功のために行うのだ。総人口が日本の1/3で、競技人口が数十分の1、GDP(国内総生産)でもはるかに日本に劣る韓国で開催して観客席ががらがらになったらどうするのだ。現に1988年のソウル五輪では、陸上競技など、地元韓国勢の弱い競技では、世界の超一流選手が出る競技でも(韓国マスコミは、自国中心主義の過剰なナショナリズムを煽る報道しかせず、世界の一流選手に敬意を示す紹介をしないので)観客席には空席が目立った。このことは、当時IOC(国際オリンピック委員会)関係者から問題視された。

それにもかかわらず、韓国は「日本に先を越されたくない」という意識から、2002年W杯の招致に立候補した(世界にとってはまったくいい迷惑だ。とくに、招致合戦が日韓の外交対立に発展する恐れがあったので、北朝鮮や中国の「不安定さ」に備えるために地政学上の理由から日米韓の連携を模索していた米国の国防・諜報機関幹部があわてて「日韓共催」のための工作に奔走しなければならなったことは想像に難くない)。
その韓国にとって「よいシナリオ」とは何か? それは、2002年W杯で、

#1
韓国会場の観客動員が日本より多いか日本と同等で
#2
韓国の大会運営が日本よりスムーズであるか日本と同等で、
#3
日韓ともに代表チームが決勝Tに進むか、または韓国だけが進み
#4
それがだめでも、せめて予選リーグにおける韓国の成績が日本を上回り、
#5
それもだめでも、韓国が日本より先にW杯初勝利をあげる

これが、韓国にとって、望ましいシナリオだろう。このうち「#5」は、2002年6月4日、予選リーグの初戦で日本がベルギーと引き分け、韓国がポーランドに勝ったことで達成された。

が、「#1」はもう絶望的だ。韓国政府は(日本政府も)W杯本大会のチケットを管理した英バイロム社の不手際で空席が出たことを責め、訴訟も辞さないと気色ばむが、実は韓国の会場で空席が多いのは、韓国のせいだ。

韓国ではソウル五輪のときと同様の自国中心の偏狭なナショナリズムが災いして、今回も「世界の一流選手」への関心は薄く、韓国の出ない試合への関心はないに等しい。隣国から大勢の観客を動員できる中国戦だけは( 本誌既報 のとおり、組分け抽選に干渉して)強引に韓国側に持ってきたので、いくらか「まし」になったが、韓国も中国も出ない試合は半数近くが売れ残っている。日本側の運営当局JAWOCは、バイロム社から割り当てられたチケットはほとんど完売したのに、韓国側はそれをできなかったのだ。

(本誌既報のとおり、W杯では元々欧州勢はあまりやる気はない。そのうえ)がらがらの観客席を前に「世界の一流のプレイを見せろ」と言われても、ますます「やってられない」。

韓国のわがままと偏狭なナショナリズムのせいで、W杯の権威と試合レベルが決定的に低下し、経済的な面(採算)でも「韓国で開催したのは失敗だった」と言われかねない。

韓国政府があわてて「バイロム社を訴える」と声明を発表したのは、そうでも言わないと、大会終了後

「二度と韓国で開催したくない」
「次にアジアでやるときは、日本単独開催にしよう」

と世界中から言われかねないからだ。
いま、韓国のサッカー関係者はおびえている。大会日程が進めば進むほど、韓国で開催したことの「無理」が露見していくからだ。もうメンツの半分はつぶれた。残された道はただ1つ。観客動員で日本に勝てないなら、成績で勝つしかない。

もしも韓国が決勝Tに進めず、日本だけが進んだら……これこそ韓国にとって最悪のシナリオだ(が、韓国が日本に「生意気」なことが言いにくくなるので、今後の「日韓友好」にはかえってプラスかもしれない)。

●日本の敗退を願う唯一の国●
W杯などの国際大会の審判は「中立の大陸」から出る。たとえば「韓国対米国」などの非欧州勢の対戦では、主審はほとんどの場合欧州人が務める。欧州はプロリーグが盛んで、審判の技術が高いうえ、リーグが審判に払う報酬が高く審判の生活水準が高いので「買収されにくい」という利点がある。かつて日本代表の主将を務めた井原正巳は「欧州の審判がいちばん安心」と明言している。

ところが「中立の大陸」原則のため、欧州勢(トルコを含む)との戦いでは、この優秀な欧州人の審判が出てこない。「日本対ベルギー」などのアジア対欧州のカードでは、北中米か南米かアフリカの審判が笛を吹くことになる。

この場合、審判技術が欧州より劣るのでそれも心配だが、もっと心配なのは、米国、カナダ、オーストラリアなどの先進国以外の審判は、生活水準があまり高くないので買収される恐れがあることだ。

予選リーグ初戦にポーランドに勝った韓国は第2戦で米国と戦う。よほどのことがない限り、この試合の主審は欧州人だ。だから賄賂は効かない。つまり、韓国は実力で米国に勝たないと決勝Tに進めない可能性が高い。

他方6月4日の「日本対ベルギー」戦の主審は北中米のあまり豊かでない国、コスタリカの審判だった……重ねて言うが、欧州、とくに西欧先進国には(審判を買収してまで、死に物狂いで真剣に)W杯に勝ちたい国などない。あのコスタリカ人審判はたびたび日本に不利な判定をしたが、彼をベルギーが買収することはありえない。

6月4日の埼玉スタジアムで、日本の3点目かと思われた稲本のゴールは……これが決まっていれば「せめて日本より先にW杯初勝利をあげたい」と願っていた、韓国の最後の望みまで断ち切ってしまいかねないものだったが……審判がファウルの笛を吹いた瞬間、他の日本選手は動きを止め、審判に抗議しなかった。ただ、笛の聞こえなかった稲本だけがそのままプレイを続けてゴールにボールを蹴り込んだに過ぎない。

1988年のソウル五輪の際、韓国ボクシングチームは、審判の判定に抗議してリング上で暴れ、選手が試合後のリングに座り込む醜態を演じた。その数日後に行われた中量級の韓国選手対米国選手の決勝戦では、ダウンを奪った米国選手が判定負けを喫し、地元韓国の観衆までもが(韓国の金メダルを喜ぶより先に)結果の意外さに驚くというありさまだった(IOCはこの米国選手を特別表彰して慰め、当時のサマランチIOC会長は「ボクシングを五輪種目から除外しろ」と言わんばかりに激怒し、実際にそういう議題の会議まで開かれた。だれもが「審判の買収」を疑ったのだ)。

この「前例」があるので、筆者は、「日本対ベルギー」戦の審判にはずっと疑惑の目を向けていた。が、試合終了後、複数の日本サッカー関係者や、ブラジルの元スーパースターのジーコらの、稲本の幻のゴールについての解説をテレビで聞き、納得した。

(^_^)/~ ←【ほっと、一服】

まあ、韓国は日本より先に「悲願の初勝利」を得たのだから、「日本対ロシア」戦の主審は、普通にやってくれるだろう。筆者はもう、この点は心配していない。

■暴動は金曜日〜韓国がW杯決勝Tに進めないと矛盾が爆発■
【今回は先週の「韓国の悪夢」 の関連記事です。】

2002年6月9日、日本はW杯サッカー本大会予選リーグ第2戦でロシアから「W杯(本大会)初勝利」をあげて勝ち点を4とし、翌10日、韓国は米国と引き分けてこちらも勝ち点4となった(勝てば勝ち点「3」引き分けは「1」負けは「0」なので、1勝1分なら「4」)。

が、同じ「4」でも意味はまるで違う。
日本の予選リーグ第3戦(最終戦)の対戦相手は日本の属するH組のなかでは比較的弱いとされるチュニジアだ。しかも、このチュニジアが10日の予選リーグ第2戦でベルギーと引き分けたため、日本は14日(金)のチュニジア戦で勝った場合、引き分けた場合はもちろん、負けた場合でも1点差以内なら(H組の他チームの勝敗にかかわりなく)H組2位となり、決勝T進出が決まる。だから、日本の決勝T進出は八割方確定だ。

これに引き換え韓国は厳しい。
韓国の最終戦(14日)の対戦相手は韓国の属するD組で最強の、優勝候補とも言われるポルトガルだ。ポルトガルは、第1戦の米国戦こそ、本誌既報のとおり「欧州勢ならではの無気力」を発揮して米国に敗れた。が、次第にエンジンがかかってきたのか10日の第2戦では(同じく無気力な?欧州勢の)ポーランドに「4-0」で大勝した。おそらく14日の最終戦では調子も気力もピークに達しているに違いない。

韓国は(かなり苦しいが)このポルトガル戦に勝つか引き分ければ決勝Tに進める。
負けた場合は、D組のライバル米国が(もはや決勝Tに進めないことが決まって戦闘意欲があるとは思えない)ポーランドに(まぐれで)負け、しかも得失点差で韓国が米国を上回る必要がある。

●「最悪の事態」へのプレッシャー●
14日、日本を含むH組の2試合は昼間、日本時間午後3時30分から日本国内で行われるから、6時頃には、日本の決勝T進出が決まっていることだろう。

その約2時間半後の午後8時30分、韓国を含むD組の2試合が韓国内で始まる。
韓国には「日本に負けること」に国家的恥辱を感じる「お国柄」(世論)がある。マスコミも政府もその方向で世論を煽り、過剰なナショナリズムを演出して国家統合の手段としている(韓国は地縁対立の激しい「合成国家」なので、日本という「共通の敵」を設定して団結してみせる必要があるらしい)。このため、14日の韓国選手たちには、途方もない重圧がのしかかることになろう。

重圧をはね返すだけの実力は、彼らにはない。すでに本誌で取り上げたように、韓国のサッカーの競技人口は日本の数十分の一しかなく、人口4000万の国としては異常なほど選手層が薄い。日本サッカー協会が代表チームの監督を、世界レベルで見れば「二線級」の、加茂周ら日本人指導者に任せていた「いい加減な時代」にこそ韓国は日本と対等の実力を示したものの、日本がサッカー先進国(フランス)からまともな代表監督(フィリップ・トルシエ)を迎えてからは、ほとんど歯が立たなくなった。
それなのに「共同開催国なのだから、日本と一緒に決勝Tに進んで当然」というプレッシャーを国中からかけられる韓国代表チームの苦衷は察してあまりある。もともと不可能なことを要求されているのに「実はそんなことは無理なんです」とはだれも言えない雰囲気なのだ。ノイローゼでリタイアする選手が出ないのが不思議なくらいだ。

【98年のフランスW杯本大会予選リーグで本大会初出場の日本は予選リーグ第1、2戦を連敗し、3戦目に比較的弱いジャマイカとの対戦を残していた。一方、韓国も予選リーグで初戦から2連敗し、何回も本大会に出ているくせに日本と同様いまだに初勝利をあげていなかった。韓国代表のチャ・ボングン監督は2連敗のあと、いまの韓国チームは世界と戦う力がないことを率直に認め、第3戦(最終戦)のベルギー戦には若手選手を起用し、次の大会に向けて経験を積ませたい……つまり「捨てゲーム」にしたいと記者会見で述べた。
途端に韓国世論は怒り狂った。もし日本がジャマイカに勝てば、日本が韓国より先にW杯初勝利を手にするではないか! この世論を受けて韓国サッカー協会はチャ監督を解任し、コーチを監督に昇格させて「戦力で劣っても精神力で勝て」と厳命した。韓国は死闘の末、ベルギーと互角に戦ったが引き分けに終わり、初勝利は成らなかった(が、日本もジャマイカに負けたので「日本に先を越される屈辱」は回避された。】

案の定ノイローゼ……かどうか知らないが、世論の重圧による自滅が始まった。
6月10日(月)の韓国対米国の試合では、韓国がPKの機会を得たのに、観客全員が韓国のキッカーは(キッカーから見て)左に蹴るだろうと読める雰囲気の中そのまま左に蹴って米国のGKに止められ、そのこぼれ球も決められず、韓国は絶好の得点機を逸した。

これがたたって韓国はこの「勝てる試合」を「1-1」で引き分けてしまった。かくして韓国は、確実に決勝Tに進むには14日のポルトガル戦で「勝つか引き分ける」しかなくなった。

にもかかわらず「1勝1分で負けが無い」「勝ち点4でD組の首位」であること「だけ」を理由に韓国マスコミは韓国チームの「好調」を報道し、世論の過剰な期待を煽り続けている。まるで「大本営発表」のウソの戦果報道に躍らされていた、第二次大戦中の日本国民と同じで、いまの韓国のサッカーファン、いや、全国民は、勝てもしない戦いに勝てると信じ込み「破滅に向かって突っ走っている」のだ。

●警備態勢を事実上放棄する暴挙●
14日のポルトガル戦で韓国が「実力どおり」負けて決勝Tに進めないと決まれば、その「意外さ」に落胆した韓国人が競技場の内外で荒れ狂うことは確実だ。

たしかに、10日の米国戦のあとは、韓国人と米国サポーターの間にはなんの混乱もなかった。が、これは韓国のマスコミや私設応援団が「礼節」を訴えたからではない。試合結果が引き分けで、マスコミがそれを受けて(PKをはずした韓国代表キッカーを責めるより)韓国代表の好調ぶりを強調する虚偽報道を続けたからだ。この「虚偽」を利用した暴動抑制策は、当然、すべての結果が出たあと(14日夜11時以降)は通用しない。1988年のソウル五輪のボクシングの試合で、判定に不満の韓国人選手が試合後のリングに座り込む(コーチは審判に殴りかかる)暴挙に出た、あの韓国である。この国では、スポーツのルールよりも国際親善よりも、ナショナリズムが常に優先する。負けても「暴れない」と期待するのは無理だ。当然、韓国の主催当局KOWOCは、警備には厳重を期し、万が一にも暴動など起きないように備えるべきである。

ところが、KOWOCが警備の大原則に反する暴挙に出ていることが判明した。
日韓の主催当局は、事前に競技場を視察したFIFA幹部との合意で、各競技場に必ず警備席(警備用の空席)を設けることになっているが、KOWOCはFIFAとの合意を一方的に破棄し「ファン優先」と称して10日の米国戦の警備席のチケットを、正規の座席の半分の料金で販売した(産経新聞2002年6月11日付朝刊1面)。

警備席は警備員の待機や、混乱時の余裕スペース、さらに、両チームサポーターの接触回避などの目的で設けられるもので、永年フーリガン対策に苦しんできたFIFAが「必要不可欠な安全対策」としてJAWOC、KOWOCに要請し両者も同意したものだ。それを「目先のカネほしさ」に、文字どおり「安売り」してしまう韓国当局の非常識に、日本側関係者やFIFAは呆れ、怒っている。

●「予選敗退」を覚悟しての措置●
KOWOCはなぜ、こんな「暴挙」に出たのか……韓国が決勝Tに進めず、決勝Tの入場料収入が激減すると予測したからにほかなるまい。韓国民は世界の一流選手に敬意を払わず、彼らのプレイを楽しもうという気持ちはなく……つまりスポーツやサッカーが好きなのではなく……自国チームの数字(成績)だけが好きな「スポーツ後進国」の「点取り虫」にすぎない。韓国が勝ちさえすれば、どんな荒れた合でも怪しげな判定でもかまわないのだ(だから、ソウル五輪のボクシングで「座り込み事件」が起きたのだ)。

そんな国で、自国の出ない決勝Tの試合に観客が集まるわけがない。「愛国的に」韓国の決勝T進出を想定して算出されていた、入場料収入の収支見通しは、韓国が「現実的に」決勝Tに出なければ大幅に狂うことになる。

それを補うために、米国戦の警備席のチケットを売り出し、小銭を稼ごうとしたに相違ない。

韓国は、総人口で日本の1/3、サッカー人口で数十分の1、GDP(国内総生産)で1/11、1人あたりGDPで1/4しかない「弱小国」「貧乏国」である( ASEANのホームページより)。彼らは今回のW杯サッカー開催にあたって

#1 過剰なナショナリズムを満足させるための、韓国代表の日本と対等な成績(決勝T進出)
#2 大会の経済的成功のための十分な入場料収入(FIFAと代理店のバイロム社の不手際によるチケット未売問題は除く)
#3 大会を円滑に遂行するための安全対策など

などを目標にしたに相違ないが、元々これらすべてを実現することは無理なのだ。そこで、KOWOCは「#1」が無理とわかった時点で「#2」を取って「#3」を捨てた。

が、世の中にはカネでは買えないものもある。韓国が世界から「史上最低のW杯開催国」と罵られないためには、カネはあきらめて、当初の約束どおり警備席を使った厳重な安全対策を維持すべきではなかったか。このままでは、14日のポルトガル戦で韓国が1点差で負けたりすれば、とくに決勝点がPKだったりすれば、仁川スタジアムでは死者が出る恐れすらある……

●いまこそ「奥の手」を〜審判に「期待」●
……というのは、単なる杞憂かもしれない。なぜなら、警備上、興行上もっとも有効な対策が、まだとれるからだ。

それは、ポルトガル戦の審判(主審)を買収し、韓国に有利な判定をさせることだ。 韓国にとっては幸いなことに、ポルトガルは欧州勢なので、審判の選出にあたって「中立の大陸」から選ぶ原則が機械的に適用されれば、北中米、南米、アフリカから審判が出ることになる。このうち、審判技術が高く、冷静で、かつ所得が高くて買収されにくい米国人の審判が、今回のW杯の主審36人のなかに1人いるが、韓国はD組で米国と順位争いをしているので、彼は「中立」とは言い難い。また、アフリカ人の審判はほとんどいないから、結局中南米出身者が主審を務めることになる。

ブラジルのサッカーのスーパースター、ジーコがJリーグの鹿島アントラーズの主将を務めていた当時、審判の判定に怒って「ツバ吐き事件」(ボールにツバを吐いて、レッドカードで1発退場)を起こしたことで明らかなように、中南米出身者はかなりの人格者でも気性が荒いから、元々判定の一貫性が欧州人ほど高くない。まして、欧州人の審判ほど本業(実は審判は、ほかに歯医者、セールスマン、警官などの本業を持つ者の副業)の収入が多くない彼らは「買収の誘惑」にさらされやすい。

もし万が一、日本対ベルギー戦でベルギーDFの日本FWへの再三のファウルをファウルにしなかったうえに稲本の3点目のゴールを幻にした、あのコスタリカ人の審判が韓国対ポルトガル戦の主審を務めたら……万事うまく行くかもしれない。
(^^;)
日韓が普通に実力だけで戦えば、14日は日本にとっては決勝T進出を決める「決戦の金曜日」だが、韓国にとっては「暴動の金曜日」になる。暴力沙汰を防ぎ、決勝Tの韓国会場での入場料収入を確保し、韓国の過剰なナショナリズムを支える虚構の破綻を糊塗するには、あのコスタリカ人審判(のようなクセのある審判)にご登場願って、韓国に有利なクセを連発してもらうのがいちばんいい……と考えるのは筆者だけではあるまい。

【6月4日の日本対ベルギー戦の結果を伝える翌5日の産経新聞の紙面には、かのコスタリカ人審判の国籍やプロフィールに関する記事は皆無だった。ところが、その後本誌が「ロシア戦の審判の国籍問題」の記事を配信したせいか、日本対ロシア戦の結果を伝える10日の産経新聞には、この試合の審判が(「中立の大陸」原則を無視した欧州の)ドイツ人の審判であったことが、彼の優秀さ公正さを示すプロフィールとともに詳しく報じられ、読売新聞でも同様だった。
どうやら、大手新聞各紙には、本誌の読者が多いらしい。(^^;)
皆さん、御購読有り難うございました。m(_ _)m】

●W杯の「もう1つの政治利用」●
もし、そうした審判の「活躍」がなく、韓国の決勝T進出がなければ、W杯の韓国側の関心は、かねてから韓国や欧米の一部NGO(非政府組織)が予告している「W杯期間中に、北朝鮮脱出者を韓国に大量に移送する計画」のほうに移るだろう。

移送計画の「決行」の日は、決勝Tの試合のない、(2002年6月)19、20、23、24、27、28日あたりだろうか。

■きたない試合〜韓国の進撃■
【今回は先週の 「暴動は金曜日」 「いまこそ『奥の手』を〜審判に『期待』」 の「検証記事」です。】

2002年6月現在、日韓共催W杯本大会の期間中、日本のマスコミには言論統制が敷かれているようだ。
「米中枢同時テロ以降の米国政府の『正義』の主張は信用できない」だの「個人情報保護法案は報道の自由を奪うから反対」だの、と普段偉そうなことを言っている連中がなんというザマだ。
なぜ韓国の「非力」を語らないのだ。韓国のサッカーのレベルの低さ、競技人口の少なさ、世界の一流サッカーへの敬意の薄さ、経済力のなさ、そのゆえの観客動員力の不足、その不足を補うための強引なチケット販売(警備席の半額販売)など、今大会の失敗を示す兆候はすでに出ている。

そして、この失敗を糊塗する手段として「審判の偏向判定」が計画的に用いられる恐れがある、と筆者は先週13日配信の記事で指摘したが、大手マスコミは完全に沈黙した。

予選リーグD組で、強豪ポルトガルとの第3戦を残して韓国が1勝1分で勝ち点4に留まっていたとき、筆者は13日配信号で、もはや韓国は実力での決勝T進出は厳しく、審判に「期待」するほかない、と述べた。が、大手マスコミに登場するサッカー解説者やジャーナリストは「なんとか韓国にも頑張ってほしい」の一点張りで、分析や報道を事実上放棄した。こんなジャーナリズムがあるか!

さらに許せないのは、韓国対ポルトガル戦の結果が出たあともなお、韓国が審判のお陰で勝ったという常識的な分析が報道されないことだ。なぜ、きたない試合を「きたない」と言えないのだ? あのような偏向判定を批判しないのはポルトガルへの侮辱ではないか!

ポルトガルのようなサッカー一流国なら、たとえ1人の選手が退場させられても、韓国程度の二流国にはそう簡単には負けない。それは、1人退場させられながらもウルグアイを相手に攻撃サッカーを続けて引き分けに持ち込んだフランス(6月6日、予選リーグA組)や、10人になってから3点取ってスロベニアに逆転勝ちしたパラグアイ(12日、B組)を見ればわかる。

が、どんな強いチームでも2人退場させられれば攻めようがない(ゲームが壊れるから、主審は軽々しくそんな判定はしないものだ)。14日の仁川スタジアムの試合では、ポルトガルは後半21分(前半27分のFWピントに続いて)DFベトが退場させられた。しかも、ささいなファウルを拡大解釈したイエローカード2枚の累積によるもので、けっして著しい不正行為があったからではない。

この信じ難い判定にポルトガル選手たちは驚き、抗議したが聞き入れられず、戦うリズムを失った。その直後の後半25分、韓国にゴールを決められ、それが決勝点となってポルトガルは「0-1」で敗れ、決勝T進出を逃した。D組のライバル米国が同じ時間に行われた試合で大敗しており、ポルトガルは引き分けでも決勝T進出が可能な情勢だっただけに、主審が「不用意に」出したベトへの2枚目のイエローが悔やまれる。

ポルトガルのラフプレーを誘ったのは韓国の実力だ……などという根拠があったら教えてほしい。
韓国は「11人対9人」という圧倒的に有利な情勢で24分間も戦いながら結局1点しか取れなかった。それに引き換えポルトガルは2人少ない状況でもゴールポストぎりぎりのフリーキックや「バーをたたく」シュートを放ち、あと一歩で同点というところまで韓国を追い詰めた……韓国サッカーのレベルがいかに低いか、よくわかるだろう。

【大リーグには「勝敗に関係ない大量得点差の状況(守備側が無警戒)での盗塁は盗塁と認めない(進塁は認めるが実力の反映でないので盗塁王のタイトル争いでは考慮しない)」という規則がある。そこで提案だが、サッカーでも「2人以上少ない相手から奪った得点は(実力の反映ではないので)得点王争いの際には得点と認めない(そういう得点を含めて1選手が3得点しても「ハットトリック」とは呼ばない)」というルールを設けてはどうか。】

●反日偏向判定の前科者●
まったく決勝Tに進む実力のない国を決勝Tに進ませ、優勝候補をまるで「ラフプレー大国」のように侮辱してカード乱発で葬った、上記の主審は何者か。

彼はアンヘル・サンチェスというアルゼンチン人で、1994年に国際審判資格をFIFA(国際サッカー連盟)から取得し、本業はレントゲン技師だ(が、アルゼンチンは2001年から02年にかけて経済が破綻状態で、年末年始だけで大統領が2人も入れ替わるなど混乱の渦中にあるから、彼も「本業」の収入は乏しく「韓国人に夕食に誘われれば断りにくい」と推測される)。

彼には露骨な偏向判定の「前科」がある。ご記憶の方もおられよう。
日本は(韓国と違って)サッカー部を持つ高校が全国に数千校もあるサッカー大国(競技人口は韓国の数十倍)なので、Jリーグのようなプロリーグを設けて計画的に選手を養成し、サッカー先進国(フランス)から世界レベルの指導者(フィリップ・トルシエ現日本代表監督)を指揮官に迎えて戦えば、世界のトップを狙うことも夢ではない。その日本がJリーグ発足以来初めて「あたりまえの結果」を出す機会を得たのが3年前、99年にナイジェリアで行われた世界ユース選手権(U-20)の決勝、日本対スペイン戦だったが、この試合の主審がこのサンチェスだった。

この試合、サンチェスは開始早々日本のGK南雄太に「ゴールキックは5歩以上歩いて蹴ってはいけない」という何十年も死文化していた規定を突然適用。ペナルティエリア内でスペインに間接フリーキックを与えてスペインに先制させ、日本のリズムを崩して大敗(0-4)させて「サッカー新興国日本の実力が世界トップレベルに上がったことが証明される」のを全力で阻止した。スペインにとってはまさにアンヘル(綴りはAngel、語源は「天使」)のような審判だった( http://www.st.rim.or.jp/~kuboi/nigeria99/990424.html を参照 )。

もちろん不利な判定をされる側から見れば「天使」などではない。02年W杯本大会へ向けての南米地区予選(01年)のエクアドル対パラグアイ戦では、サンチェスの判定に怒った観客が彼に暴力を振るう事態まで起きている(金子達仁責任編集『ワールドカップ コンプリートブック Vol.2』ぴあ株式会社2002年刊、p.57)。

が、02年6月14日の韓国にとってサンチェスはまさに天使だった。
W杯など大陸をまたぐ国際試合では、原則として審判は「中立の大陸」から選ぶことになっている。
韓国は決勝T初戦では欧州地区代表のイタリア、それに勝つと次の準々決勝ではスペインとあたり、その後も勝ち進めばドイツ、イングランドなど欧州勢と対戦する可能性が高い。となると、韓国の試合で欧州人の審判が笛を吹くことはほとんどないことになる。

本誌既報のとおり欧州はサッカーのプロリーグが盛んで審判の技術水準も高いうえ、西欧先進国の審判は「本業」で十分に収入を得ていて生活水準が高く、賄賂の誘惑に強いので安定したジャッジが期待できる。が、その「安心できる」欧州人審判が韓国戦ではほとんど笛を吹かず、他の「不安定な」国の審判が笛を吹くと……14日の仁川のように「カードの嵐」がまた吹き荒れないとも限らない。

【6月9日の予選リーグH組、日本対ロシア戦で笛を吹いたのはドイツ人のマルクス・メルク主審だった。ロシアは厳密には欧州地区代表だが、欧州辺境のロシアにドイツ人は仲間意識を持っていないので、日本側はこの「中立」原則に反する人選を受け入れた。これが奏効し、ロシア戦では不可解な判定は皆無で、日本は実力を存分に発揮して勝つことができた。18日には「厳密には欧州地区代表」のトルコと日本の試合があるが、日本はここでも暗に欧州先進国の安定した審判を要求したようだ。トルコも欧州辺境に位置し、かつイスラム教国なので欧州人から親近感を持たれていないからだ。結局、欧州随一の名審判、イタリア人のピエルルイジ・コリーナが主審に選ばれ、日本はまずこの「前哨戦」に勝った。】

もし韓国戦の主審が決勝までずっとサンチェスなら、韓国は一躍優勝候補だ。
韓国代表が不可解な判定のお陰「だけ」で優勝しても、韓国国民と、最近日本のマスコミに急増しつつある「日韓友好ファシスト」どもは大喜びするだろう。が、世界サッカー史には取り返しのつかない汚点が残る。

●断ちがたい不正判定の誘惑●
「まさか韓国が優勝なんて」と油断してはいけない。
韓国は、審判の偏向判定で勝っても「精神力で勝った」(15日のKBSニュース)と報道される国である。共同開催国である日本に「遅れをとらない」ためならどんな手段を使ってもいい、と国を挙げて思っているのだ。

あれほど露骨な不正判定で優勝候補を葬っておきながらなんの反省もしない連中なら、日本など外国のマスコミが非難しないのをいいことに「それなら次の試合も同じテで行こう」と考えないはずはない。

困ったことに、韓国の主催当局KOWOCのみならず、FIFAにとっても、韓国が不正に勝ち続けることのメリットがそれなりにある。それはもちろん、入場料収入の問題だ。

決勝Tは全部で16試合あり、うち半分の8試合もが(人口も経済力も日本よりはるかに劣る)韓国で行われる(4試合で十分なのに)。韓国が決勝T初戦で敗退すると、元々世界の一流選手になんの敬意も持たない(サッカーそのものをまったく愛していない)韓国国民は、韓国の出ない試合にはほとんど関心がないので観客動員は期待できず、入場料収入も激減する(15日の済州島での決勝T、ドイツ対パラグアイ戦では半分近い14,000の空席が出、当日券も1,000枚も売れなかった)。
大会の経済的成功を願う立場の人々は「あと1〜2試合、韓国を勝たせたほうがいい」と考える可能性があるのだ。

●日韓が同じ時間割、14日と18日●
さらに困ったことに、韓国が偏向判定に期待?してポルトガルに勝った14日とよく似た状況が18日にも再現される恐れがあるので、韓国側の偏向判定への期待は益々高まるだろう。

6月18日(火)には昼間の試合で日本が、決勝Tに進んだ16強のなかでは(チュニジアのように)比較的弱いトルコと戦う。地元の有利さもあって普通に戦えば5割以上の確率で日本が勝つだろう。その場合、その夜「日本が8強に進んだ」「共同開催国として韓国も負けられない」と叫ぶ国民世論の重圧を感じながら、韓国は(トルコより何倍も強い)これまた「優勝候補」のイタリアとあたるのだ。韓国はメンツのために勝たねばならないが、不正判定なしで勝てるような相手ではない。

となると、ポルトガルに続いてイタリアも(その次のスペインも)「韓国びいきの中南米人審判」の犠牲になる恐れがある。

この世界的不正行為を抑止する力は「二度も続けて韓国戦で複数の退場者が出たら、世界中が怪しむだろう」という外聞だけだ。もしもイタリア戦でも(退場者続出はないにしても)PKなどで不可解な判定が相次いで韓国が勝つなら、韓国と中南米審判の「タッグ」がうまく機能している証しであり、韓国は決勝でブラジル(か日本)とあたるまで、つまり「中立」の欧州人審判のもとで戦わされるまで勝ち続けることになる。

こんなバカなことを許さないために、イタリア選手には、ぜひ少々の不正な判定にも怒ることなく冷静に対処してもらいたい。元々韓国は弱いのだ。普通に実力を発揮すれば勝てるから、すみやかに「邪魔者」を始末してほしい。いまや韓国は「世界の不審船」だ。さっさと撃沈しないと、どこまでつけあがるか分からない。

●原点はロス五輪●
それにしても韓国は、いつからこんな「不正判定依存型」の国になったのだろう。
筆者は1984年のロス五輪の際の米国が、いまの韓国の手本なのではないかと疑っている。

ロス五輪では、ソ連など東側諸国がボイコットし選手、役員を派遣しなかったため、競技レベルが下がり審判のレベルも下がった。このため体操などの判定は滅茶苦茶になり「着地が止まればなんでも10点満点」(当時の日本選手団関係者)と言われるほどの異常判定が続出した。こうした状況で男子体操団体では、地元の声援もあって米国が優勝した。

が、その数か月後に豪州で行われた世界選手権で、米国男子体操チームは一気に8位に転落した……それがほんとうの実力だった。

ロス五輪の異常判定は体操だけに限らなかった。ボクシングでも米国選手の試合は「KOでない限り、判定ならすべて米国の勝ち」と言われるほどの異常さで、じじつ1つの例外もなかった。

この被害をモロに被ったのが(東側諸国がボイコットしたために)各階級で米国と天王山を戦う羽目に陥った韓国選手団で、彼らはあまりの偏向判定に怒って途中で帰国した。

4年後の88年、ソウル五輪序盤のボクシングの、ある階級の試合で、再び韓国選手は審判の判定に被害を受けたと感じ抗議した。このときの判定はそれほどひどいものではなかったが、韓国の場合「4年前の屈辱」があるので簡単には引き下がれなかった。

だから、このとき韓国の選手は試合後のリング上で「座り込み事件」を起こし、コーチは審判に殴りかかった。そして、オリンピックの終盤、ボクシングの別の階級の決勝で「ダウンを奪われた韓国選手が奪ったほうの米国選手に判定勝ちして金メダル」という誰が見ても「審判が買収された」(韓国側が序盤の別の階級での判定負けの「報復」をした)としか思えない偏向判定が行われ、IOC(国際オリンピック委員会)はのちに「ボクシング競技のあり方を根本的に見直す」会議まで開いた。

が、84年ロス五輪の「偏向判定」が問題にされることはなく、体操やボクシングの米国選手のメダルが剥奪されることもなかった……このことから韓国は教訓を得たのではないか、「国威発揚のためなら、開催国はどんなテを使ってもいいのだ」「実力のない開催国が分不相応な勝利を得て、あとでメッキがはげても、その名誉が奪われることはないのだ」と。

●負け犬の夢●
重ねて言うが、本誌既報のとおり日本はサッカーの競技人口が韓国の数十倍もあり選手層が厚いので、Jリーグをまじめに経営し若手の育成を続けていけば、そう遠くない将来に世界のサッカー大国の仲間入りをする可能性がある。

が、韓国にはそんな可能性はまったくない。将来、世界のどこかで開かれるW杯本大会で、公正な審判のもとで「ポルトガルなど」世界の強豪と戦わされれば、韓国が勝てる可能性などかけらもない。

だから、韓国には「いま」しかない。審判がどんなに韓国にえこひいきしてもまったく観客のブーイングが起きない(から偏向判定を期待できる)地元で行われる、この2002年W杯だけが、韓国に与えられた歴史上唯一の優勝の機会なのだ。

もちろん韓国が今回優勝しても、ロス五輪の米国男子体操チームと同様そのメッキはすぐにはげる。
たとえば韓国に敗れて決勝Tに進めなかったポルトガルのスター選手フィーゴの、欧州名門クラブ、レアル・マドリッドでの年俸が下がることはなく、逆に彼らに勝った韓国イレブンの欧州や日本のクラブでの年俸が上がることもないはずだ。(中南米の)審判の目はごまかせても、欧州(や日本)のスカウトの目はごまかせない。スカウトは所属クラブからたくさん給与をもらっているので(賄賂には興味はなく)選手の真の実力にしか興味がない。「選手の値段」はウソをつかない。

有史以来外国との戦争に一度も自力で勝ったことのない国なら、スポーツの国際大会で不正な勝利を夢見ることぐらい「いいじゃないか」という世論があるのは、ある意味で当然だ。が、それが治癒すべき病であることもまた当然なのだ。
イタリアよ、早く韓国をラクにしてやれ。

■疑惑の判定で「優勝候補」〜韓国の進撃(2)■
【今回は先週の「きたない試合」 の「検証記事」です。】

わが目を疑った。まさかとは思っていたが、ほんとうにやるとは!
2002年6月14日のポルトガル戦に続いて18日のイタリア戦でも起きた、韓国のW杯サッカー会場での審判の不可解な判定をめぐるドラマは単なる「偶発事故」ではないし、それぞれが他の試合と無関係な孤立したケースでもない。偶然の一致と片付けるには、あまりにも「符合」しすぎている。

本誌6月 13日配信号で既報のとおり、これは予測できたことであり、そして本誌の予測(予言)どおりのことが繰り返し起きているのだ。
もはや、韓国のねらいは「開催国のメンツのために決勝T(トーナメント)に進むこと」でも「日本への劣等感を晴らすために日本の上を行くこと」でもないことがはっきりした。目標は間違いなく「優勝」だ。あまりに非常識で、信じられないことだが、本気らしい。

前代未聞。
まったく、その実力のない国が、審判の偏向判定だけに頼って、世界最高の舞台で優勝する気なのだ。しかも世界サッカー史に貢献してきたイタリアなどの偉大な国にはなんの敬意も払わずに。

たしかに似たような例はないわけではない。
ソ連など東側諸国の不参加で競技レベルも審判レベルも下がって、実力世界8位の米国が優勝してしまった、84年ロス五輪男子体操団体がそれである(本誌17日配信号)。
が、あれは東側諸国の不参加という、スポーツ界の常識ではありえない事態のもとでの、一種の「ハプニング」にすぎない。今回のW杯本大会での「計画的犯行」とは意味が違う。

●偏向審判の常套手段●
サッカーの主審が(某国の依頼を受けて)特定の国を負けさせると決めている場合、どのように笛を吹くのだろうか? 1999年にナイジェリアで開かれた世界ユース選手権(U-20)で、新興国・日本の急激な台頭にメンツを失いそうになった西欧、南米の国々は、日本が準決勝(対ウルグアイ戦)に進出すると「真っ青」になり、主審は日本に対してささいなファウルを口実にイエローカードを連発しはじめた。このため、準々決勝までに1枚のイエローをもらっていた日本の司令塔、MF小野伸二は準決勝でもう1枚もらってしまい、この試合に勝って決勝進出を決めたものの、肝心の決勝には出られないことになった。

司令塔を失った日本に対して、決勝の日本対スペイン戦では警告の好きな(イエローが1試合平均6.25枚。金子達仁責任編集『ワールドカップ コンプリートブック Vol.2』ぴあ株式会社2002年刊、p.57)アルゼンチン人の主審アンヘル・サンチェスが登場(彼は2002年W杯本大会予選リーグの韓国対ポルトガル戦でポルトガル選手2人を退場させて韓国の勝利に貢献)。サンチェスは開始早々「ゴールキックを蹴る前に5歩以上歩いた」という普段適用されない規定を突然日本のGK南雄太に適用し、スペインに日本のペナルティエリア内での間接FK(フリーキック)を与えて専制させ、日本の出鼻をくじいて日本を大敗(0-4)に追い込んだ。

このウルグアイ戦、スペイン戦を見ると、主審があるチームを(その対戦相手の実力とは無関係に)「確実に負けさせたい」場合の笛の吹き方(ゲームの進め方)が見えてくる:

#1 出鼻をくじく。
#2 誤審と言われない方法で「負けさせたいチーム」を苦しめる(死文化した規定を突然適用するのが最善)。
#3 主力選手(とくに司令塔)を、イエローの累積(またはレッドカード1枚)で退場させる(または、あらかじめ出場停止に追い込む)。
#4 退場(出場停止)処分が恣意的と言われないために、あらかじめ早めに多めに(特定チームの主力選手への1枚目の)イエローを出しておく。

これらの手法が使われたかどうか、18日の韓国対イタリア戦について見てみよう。

●前半4分「出鼻くじき作戦」●
「#1」「#2」はみごとにあてはまる。
前半4分、エクアドル人の主審のバイロン・モレノは、韓国にイタリアのペナルティエリア近くでFKを与えた。すると当然、それが蹴られる直前両チームの選手がペナルティエリア内の場所取り合戦でそれぞれ相手のユニフォームの袖などに手をかけ(つかみ、引っ張り)もみ合う。ここでイタリアのDFココにユニフォームをつかまれた韓国の選手が(得点にはまったく関係なかったが)倒れた。

これは厳密にはファウルだが、この試合を日本で中継したテレビ朝日の解説者セルジオ越後が「どこの国のリーグでもよくあること」と言っていたように「セットプレー時の、ユニフォームに手がかかってしまったファウル」の規定は死文化しており、主審は笛を吹かないというのが慣例(暗黙のルール)となっていた。

ところが、モレノは突然死文化したルールを持ち出してココにイエローを出し、韓国に絶好の専制機、PK(ペナルティキック)を与えた。イタリアのトラパットーニ監督は「どちらに風が吹いているかは、最初から明らかだった。陰謀だとは言いたくないが、われわれは不利な立場だった」( 朝日新聞Web版2002年6月19日)と試合後に述べたが、「最初から」が、この異例のPKを指していることは明らかだ。

こんな偏向審判のもとで戦わされると知ったイタリアチームはさぞかし不快だろう、と筆者はTVの前で心配したが、なんとこのPKを、韓国のキッカー、MFアン・ジョンファンははずした。

はずした理由を「実力がないから」とすることはもちろんできる。が、筆者はキッカーの「良心の呵責」ではないかと疑っている。なぜなら、アンは、世界最高峰と言われるイタリアのプロリーグ「セリエA」でプレーしているからだ。世界の一流サッカーに無知な韓国国民や「不正な判定でも勝ちは勝ち」と思っている某国サッカー協会のお偉方と違って、彼は間違いなくイタリア代表を尊敬しているはずだ……憧れの大スターたちに、こんなきたない手で勝ちたくない、という思いがちらっとでも頭によぎれば、はいるはずのPKもはいらなくなる。彼のPKはイタリアのGKにはじかれ、韓国側はそのこぼれ球も蹴りそこなって決定的な専制機を逸した。

が、主審が韓国に「勝たせたがっている」ことはこの時点ではっきりした。

●突然のイエロー乱発〜司令塔抹殺への伏線●
前半18分、イタリアMF(司令塔)トッティのコーナーキックからFWビエリがヘディングでゴールを決め、イタリアが先制した。すると4分後の前半22分、モレノは、トッティの肘が韓国選手のからだにあたったのを口実に、出さなくてもいいイエローを、このイタリアの司令塔に出す。

悪い予感がした。モレノの韓国びいきはすでに明らかだったから、この主審はあとで決定的な場面で2枚目のイエローをトッティに出してイタリアの司令塔を退場させる気なのではないか、と筆者は心配した(#4)。

が、この「退場への伏線」も、トッティがその後韓国(および審判)の挑発に乗らなければ無意味になる。筆者はトッティが慎重に振舞うように、と祈るような気持ちで見ていたが、その後80分近く、彼はイエロー(警告)を受けなかった。

が、敵(主審)もさるもの。トッティの退場が無理ならだれでもいい、と思い直したのか、その後も執拗にイタリアチームにイエローを出し続ける。後半14分(スコアは1-0でイタリアがリード)の時点で、早々とイタリアには、ココとトッティを含めて合計4人に4枚のイエローが出されていた(から、この4人のうちだれかに終盤の山場で2枚目のイエローを出せば、イタリアは10人になる)。他方、この時点まで韓国側のイエローは合計1人、1枚だけだ。

もしモレノが普段から(上記のサンチェスのような)「イエロー大好き審判」なら(イタリア側に多すぎるとはいえ)この枚数は驚くに値しない。が、彼は今大会の前まで1試合平均、2チーム合計で3.0枚のイエローしか出していない(1チームなら平均1.5枚。金子編集前掲書p.57)。そのような「穏健な」審判が突如豹変して、試合開始から60分の間に1チームに対して(死文化した規定まで使って)4枚もイエローを出すのは、異常としか言いようがない。モレノは後半終了間際から延長戦にかけて韓国に3枚、イタリアに1枚のイエローを出し、合計枚数が韓国4、イタリア5とほぼ平等になるように辻褄を合わせてはいる。が、この辻褄合わせのため「1試合平均3.0枚」の審判が3倍の「9枚」を出すことになった。

最終結果(合計枚数)を見ればいかにも「平等」だが、イタリアがリードしている間はイタリアに集中的に出し、後半43分に韓国が同点に追い付いてから韓国に多めに出してバランスを取った、というのが深層ではあるまいか。

そして、延長にはいってイエロー1枚を持つイタリア選手4人のうち1人が「罠に落ちる」瞬間がやってくる。延長前半13分、韓国のペナルティエリアに攻め込んで韓国選手とぶつかったトッティは(バランスを崩して?)倒れる(何者かにレーザー光線を照射されたから、という説もあるが、現時点では筆者は未確認)。

トッティ本人はマスコミのインタビューに答えて「倒された」と主張する(スポーツニッポン2002年6月19日付8面)が、前掲のセルジオ越後は「倒されてない」と言い、筆者もテレビ中継のスロー再生画像を見る限り「倒されてない」と見た。

もちろん、ペナルティエリア内で敵と接触して倒れた以上、倒れた選手が「PKがもらえるかも」と期待するのは当然で、「PKでしょ」と言わんばかりに主審にアピールするのも珍しくない。

が、このトッティの自然な反応を、モレノはPKほしさに審判を欺こうとした行為(サッカー用語では「シミュレーション」)と曲解してイエローを出す(#3)。

かくして、ポルトガルに続いてまたも、韓国と戦う欧州の強豪が、相手に「人数のハンデ」を付けられる事態になった。
それでも、さすがにイタリアである。10人になっても彼らは「弱い韓国」を攻め続け、延長後半5分には、MFトンマージが決勝ゴールを決めた……と思ったら、副審(線審)にオフサイドと判定され、ゴールはならず。

のちにイタリア側は、トッティの2枚目のイエローと並んでこの判定を問題視し、審判を無能、最低と酷評した(筆者も、トッティの2枚目はともかく、何度もVTRで確認したが、こちらは誤審と思った)。

その7分後、延長後半12分、韓国のアン・ジョンファンが決勝ゴールを決めた。
かくしてイタリアは(韓国のヒディング監督ではではなく)審判の「作戦」の前に敗れ去る。

大部分のテレビ視聴者は中盤や延長戦の両軍の激闘に「感動」し、前半4分の「インチキPK」やトッティらへの「さりげない偏向イエロー」のことは忘れてしまう。そして、最後のトッティの「PK獲得未遂」と、両軍へのイエロー合計枚数を見て、いかにも両軍に公正な判定がなされたかのように錯覚してしまう。

が、このゲームの「方向性」は開始早々のインチキPKではっきり出ている。

●動機と財源は十分にある●
前回の17日配信号で、決勝Tの韓国の出ない試合は観客が少なく、空席が1万数千も出る「不入り」状態にあることを指摘した。韓国国民が世界の一流選手への敬意や(自国の勝ち負けでなく)サッカー自体への関心をほとんど持っていないからだ。が、もちろん韓国の出る試合は満席になる。

入場券は試合や座席によって7,000円(予選リーグのゴール裏席)から84,000円(決勝の中央スタンド席)まで様々な値段で売られているが、仮に1枚平均1万円として考えると、韓国が決勝T初戦で勝てば、次の準々決勝(の韓国戦)では入場券だけで1億数千万円余計に売上げがあがる。これに関連グッズや飲み物、食べ物の売上げ、さらに間接的な経済効果まで含めると、1試合あたり軽く2億円のプラスになる。

とすれば、主審、副審あわせて計3人の審判に、たとえば500万円ずつ払っても、十分にペイする。
もちろん、日米欧など先進国の審判たちは、元々豊かな生活をしているので、そんな賄賂では微動だにしない。

が、日本人など先進国の国民にとっての500万円は、中南米やアフリカの貧しい発展途上国の国民にとっては5,000万円にも5億円にもなる。ならば、途上国から審判が出る限り、審判を買収したいという誘惑があらがい難いものとして、韓国側W杯主催関係者の脳裏に去来するであろうことは想像に難くない。

●「スケートの恨み」の意味〜先進国の審判は「排除」されていた●
アジア代表の韓国が、欧州の強豪と戦う場合、審判は「中立の大陸」から出るのが原則だから、アフリカか北中米か南米(か豪州)の審判となる。

もし北中米の先進国・米国の審判が、韓国対イタリア戦の笛を吹いていたら、米国人は賄賂に強いので、安定した、常識的な判定が期待できたはずだ。

が、2002年2月のソルトレークシティ冬季五輪のスピードスケート・ショートトラックの競技で、優勝したはずの韓国選手が、2位の米国選手の「シミュレーション」によって(米国選手の妨害をしたと判定され)失格とされ金メダルを失ったことを、いまだに韓国国民は恨んでいる。6月10日に行われたW杯本大会予選リーグの韓国対米国戦で、アン・ジョンファンが同点ゴールを決めたあとスケート選手をまねたパフォーマンスを見せ、まだ逆転しても勝ってもいないのに「スケートの恨みを晴らした」と表現した。これによってFIFA関係者は韓国民の異常なまでの反米感情を思い知らされ、米国人審判は「中立でない」とみなされ、韓国対イタリア戦の笛を吹くことが不可能になったに相違ない。

こうして、18日の大田競技場での「アジア対欧州」の試合では、中南米かアフリカの比較的貧しい国から審判を選ばざるをえなくなった……事前に買収しようと思えば容易にできる審判しか出てこないことが、かなり早い段階から確定していたのである。

【尚、W杯本大会には、8強に勝ち残った国の審判は準々決勝以降の試合を担当できないというルールがあるので、米国が8強に勝ち残ったため、これ以降、韓国戦に米国人の審判が登場することはありえなくなった。韓国は決勝でブラジルかセネガル(準決勝で米国)とあたらない限り、買収される恐れのない、安定した先進国(欧州)の審判に笛を吹かれることはない。
そして、韓国は予選リーグのポーランド戦、ポルトガル戦、決勝Tのイタリア戦と、勝った3試合はすべて相手が欧州勢で審判は南米人、3勝のうち2勝は相手チームが退場者を出したあとに決勝点をあげており、唯一勝てなかった試合は予選リーグの米国戦(1-1の引分け)で、主審は欧州のスイス人だった。】

もちろん、韓国の次の試合、スペイン戦の審判も発展途上国の者が務めることになる。もしその試合で開始早々に「死文化していた規定の厳格な解釈」で韓国がPK、FKでの専制機を得たり、イエローが10枚近く出たり、スペイン選手が退場させられ、かつ韓国側が誰も退場しないなら……もう証拠なんか要らない。そんな、韓国にだけ都合のいい「偶然」が続くはずがないからだ。

そうなったらもう、これは、単なるスポーツの問題ではない。全人類を欺く組織的な詐欺行為だ。

どうか、本誌読者でポルトガル語やイタリア語のわかる皆さんには「被害国」の方々に「貴国の敗退は審判個人の性格や能力の問題ではない」ことを伝えて下さるようお願いしたい。

この犯罪行為を(後知恵ではなく)事前に予測していた作家が、W杯を韓国と共同開催している国、日本にいたことも「被害者」たちに伝えて頂きたい(韓国と「横並び」で、日本までもが「世界サッカー史を歪曲して喜んでいる卑劣な国」と欧州人から見られるのは、日本人として耐えがたい)。

これは犯罪だ。
韓国は世界を敵にまわしたのだ。この報いは必ず受けさせなければならない。
このような天下の大罪を見逃して、見かけだけの(韓国人の韓国人による韓国人のための)「日韓友好ごっこ」などする必要はない。
筆者は詐欺の共犯になりたくないし、日本国にもなってほしくない。

■1-0でスペインの勝ちだったのに〜韓国の進撃(3)■
【今回は先週の「疑惑の判定で『優勝候補』」 の検証記事です。】

シルベスター・スタローン主演の映画『勝利への脱出』は痛快な作品だ。第二次大戦中、ナチス占領下のパリで、ナチス・ドイツは、パリ市民の占領政策への支持を印象付けるプロパガンダのため、ドイツ・ナショナルチーム対連合国(英米など)軍捕虜チームのサッカーの試合を企画。連合国側はレジスタンスと組んで試合の最中、ハーフタイムに捕虜チームを脱走させようと企てる。が、試合の前半、審判の不正な判定で屈辱を受けた捕虜チームは怒りを爆発させ、脱走するより勝つことを選ぶ。そして後半、捕虜たちは審判の不正に耐えて妙技を連発。ついに逆転勝ち……と思ったらノーゴールの笛。競技場の観客席を埋めたパリ市民は騒然となり……。

まるで、この映画のような試合だった。もちろんナチスとその手先に相当する「悪役」は、審判団と韓国ナショナルチームだ。
2002年6月22日(土)、日韓共催W杯サッカー本大会準々決勝、韓国対スペイン戦で、スペインは3度ゴールネットをゆらした。
しかし、後半4分のFK(フリーキック)からのMFバラハのヘディングのゴールは意味不明のファウルの笛(テレビ中継していたNHKの解説者・木村和司は、このファウルの理由を明確には説明できなかった)で、延長前半2分のはその直前のMFホアキンのドリブルでボールがラインを割ったとの判定(22日にTBSテレビに出演した元ユーゴのスター選手ストイコビッチは、これを誤審と断定)で、延長後半8分のMFロメロのゴールはオフサイドで、いずれも認められなかった。
審判もにんげんだ。人それぞれいろいろな見方があっていいし(悪意のない)誤審だってありうる。が、3度のうち1度でぐらい、スペインのゴールと認めてもよかったのではないか。そうすればPK戦に至らず、1-0でスペインの勝ちだった……なのに、なぜ審判団は「意固地になって」スペインのゴール「だけ」を認めなかったのだろう?( 新華社も「誤審」と断定している)

さらに、延長終了のホイッスルも問題だ。スペインが最後のコーナーキックを得た時点で、まだ数十秒残っていたにもかかわらず、エジプト人の主審ガマル・ガンドゥールは長い笛を吹いて試合を打ち切った。スペイン選手は必死に抗議したが無視された。

あの日はたまたま運悪くスペインチームは相性の悪い審判にあたったのだ、という解釈も可能かもしれない。そういう不運はどのチームにもあるものだ……が、「どのチームにも」でなく「韓国と対戦する強豪」に集中的に不運が訪れ、韓国のほうには幸運しか訪れないなら、それは偶然で片付けられる問題ではない。

韓国は弱い。間違いなく日本よりもトルコよりもセネガルよりも弱い。韓国の予選リーグ第3戦のポルトガル戦から決勝T(トーナメント)1回戦のイタリア戦、準々決勝のスペイン戦と続けて見れば、「格上の相手との対戦では、相手に退場者が出たあとでないと決勝点を取れない」ことは明らかだ。ポルトガル戦の主審アンヘル・サンチェス(アルゼンチン)とイタリア戦の主審バイロン・モレノ(エクアドル)はイエローカードを乱発して「韓国の敵」を退場させ、人数のハンデを与えることによって韓国に決勝点を取らせることに「成功」した。

が、スペイン戦の主審ガンドゥールは、さすがに3試合続けて「イエロー連発方式」では露骨過ぎてまずいと思ったのだろう。その手は避け(筆者が20日配信号では卑劣すぎて書く気にもならなかった、映画の中の、ナチスの手先のような)「ノーゴール方式」のフル回転で韓国に味方する「作戦」に出た。

が、この作戦だと、韓国は人数のハンデが得られない。元々個人技で劣り攻撃力に乏しい二流選手しかいない韓国にとって、平等な人数で戦うことは相当に痛手のようで、結局延長戦を含めて120分戦って(スペインが3度ゴールネットをゆらす間)韓国は1点も取れなかった(だから「実力どおり」予選リーグでさっさと敗退すべきだった)。審判3人を味方にしても1点も取れない。それがFIFA(国際サッカー連盟)世界ランキング8位の強豪スペインに対したときの、同40位の弱国・韓国のほんとうの実力だ。

こうなるともう世界中が、「被害者」の1人であるイタリア代表のトラパットーニ監督が述べているように「陰謀」の可能性を疑わないわけにはいかない(本誌20日配信号)。

●暴露された選手層の薄さ●
前半32分、韓国の守備的MFキム・ナミルが下がり、代わりにイ・ウルヨンがはいった(ため、これ以降韓国はスペインのMFホアキンの突進を止め難くなり、スペインの「ゴール」が次々に生まれる)。韓国対スペイン戦を日本で中継したNHKのアナウンサーによると、キム・ナミルは怪我をおして出場したようだが「結局だめだった」のだ。

奇妙な交代だ。そんな怪我人を韓国のヒディング監督はなぜ先発させたのだろう。後半から替えるのなら、作戦の変更や「流れを変えるため」などの理由で、どこのチームにもあることだ。が、前半から替えなければならないような怪我人をわざわざ先発させるのは交代枠の無駄遣いにしかならないので、そもそも試合に出すべきでない。

日本にもDF森岡という怪我人がいたが、トルシエ監督は森岡がベルギー戦で怪我をしたあと、以降の試合では先発させず、控えのDF宮本を先発にまわした。
理由は簡単だ。日本は選手層が厚いが、韓国はきわめて薄いからだ。
日本で森岡の控えに宮本がいたのは「たまたまもう1人優秀な選手がいた」のではない。1人の代表選手を育てるには、その背後に何万人ものサッカー少年がいなければならない。だから日本では、森岡の控えに宮本がいただけでなく、宮本の控えがJリーグに大勢おり、そのまた控え(予備軍)が、Jリーグのユースチームや全国数千校のサッカー部を持つ高校にいる。
が、韓国ではサッカー部を持つ高校は数十校しかなく、その選手層は日本と比べると無いに等しいぐらい薄い。だから、韓国代表では「控えにもならない控え」を出して戦力が落ちるのを防ぐため「イチかバチか」怪我人でも(うまく働いてくれれば、という祈りを込めて)レギュラーメンバーを先発させざるをえないのだ……そんな国が、スペインのような強豪に(詐欺もペテンもなしで)まともな方法で勝てるはずがないではないか。まったく史上最低のW杯だ。やらないほうがよかったぐらいだ。

●見習うに値しない、下手な政治工作●
最近、本誌は登録読者数が急増している(W杯前の5月28日まで約4500人だったが、6月23日までに倍増して約1万人)ため、ファンメールも洪水のように増えたからすべて目を通すのは難しくなった(最優先で開封するのは「お宝」クイズの応募メールで、いちばん優先順位が低いのは、1人の人から短時間に何通も送信された「冷静でない状態で書かれたと推測される」メール)。

だから、すべて読んではいないのだが、読んだなかで多かった意見は、今回のW杯の審判問題における「韓国の政治工作」はみごとであり、日本も見習うべきだ、という意見だった。

が、筆者はこの考えに賛同しない。今回韓国は明らかにやりすぎたため(少なくとも筆者と本誌読者1万人に)ばれてしまった。しかも、本誌がこの不祥事を予言(予測)する記事を、韓国対ポルトガル戦の「前日」の13日に配信して以来の、読者数の急増ぶりを見ると、とても1万人で留まるとは思えない。

もし10万人になったらどうなる? 筆者が有名になったら、たとえばベストセラー作家になったらどうなる?
本誌はアマチュアの自己満足型ホームページとは違う。また、本誌の母体である「週刊アカシックレコードWeb版」も5年間で累計アクセス数が130万を超える人気サイトであり、知名度は急上昇中だ。掲示板サイトへの、文責を明示しない「落書き」と異なり、本誌の記事は、出典資料まで明示した(アカデミックな手法で書かれた)文章で、十分に論理的な考察の対象となるものだ。

●結果論でない、事前予測の重要性●
ジャーナリストのなかには、2001年9月11日の米中枢同時テロについて「米国政府は事前に予測できたのに、アフガン出兵の口実がほしくてわざとテロを防がずに、やらせた」などと「事後に」言い出した者が少なくない(たとえばこの人 )。たしかに(産経新聞がテロ発生直後の2001年9月18日付の「産経抄」で「自作自演」と示唆したように)その可能性は否定できない。

が、事後に言い出すのは「卑怯」ではないか。事前にFBIに寄せられたテロを示唆する情報は多々あるが、その大半は「事後に」見るからテロを示唆しているように見えるのであり、事前に見ても同じ示唆を受け取るという保証などないし、受け取らなかったからケシカランという論理は必ずしも成り立つまい。すべての「示唆する情報」をもとにFBIなどが(軽々しく)「危険分子」の身柄拘束などの捜査活動を行えば、左翼平和主義や人権派弁護士が「人権侵害だ!」と米国政府を批判したであろうことは想像に難くない。こういう連中はどっちにころんでも「結果論で」米国政府を非難すると最初から決めているのだ。
事前にはテロについて何も言っていなかったくせに「自分だけが真実を知っている」と言わんばかりの偉そうな口調で事後に結果論を述べているが、実際にはそこらの反米思想の尻馬に乗って「そうとも言える」という仮説や状況証拠を並べただけで、たとえ「正解」だったとしても「まぐれ当たり」にすぎない。

筆者はかつて歴史小説家をめざしていたとき、本能寺の変などについて仮説の提唱や傍証証拠の収集を試みたが、どんなに説得力のある説を構築しても、日本人の歴史観を事実上決めている権威ある筋(歴史学界やNHKの大河ドラマ)の賛同を得ない限り、歴史観(世論)が変わることはない、と悟った。

同様に、ジャーナリストたちが米中枢同時テロについていかに「自作自演」説を唱えようとも、米国内外の世論にはなんの影響も与えないのだ。

が、筆者の「韓国の進撃」疑惑は「事前に」指摘(予言)されていたものだ。歴史(過去)の問題について論ずるのとは異なり、未来は「あてたやつが勝ち」なのだ。どんな「権威ある筋」の意見(予測)でも「はずれははずれ」であり、はずれてしまえばなんの説得力もない。逆にあててしまえば、無名の者の意見でも、一転してそちらが権威を持つ。有名学者と無名作家との間に権威の差はなく、チャンスは平等だ。
本誌が「未来予測」をテーマにしてきたのは、筆者自身が有名になり権威を獲得し、そのうえで発言して世の中を変えるためだ。

●常識は覆せる●
インターネットの掲示板上の「噂」としては、韓国戦の審判への疑惑は急激に広まっているようだ。が、噂はいくら広まっても言論としてはなんの力もなく、韓国の政府やサッカー界にとっては痛くもかゆくもない。他方、論理的で責任のある言論の場合は、それを知って支持している人が2002年W杯の共同開催国、日本に何万人もいるとなると、韓国側も落ち着いてはいられまい。

筆者はプライバシーと安全を守るための措置は取るが、言論人としては逃げも隠れもしない。
あらかじめ公約しておくが、筆者は有名になったらマスメディア等であらゆる機会をとらえて「疑惑の進撃」について発言する。「日韓友好」のために遠慮する気などは一切ない。つまり、

「私を黙らせたいですか、それともしゃべらせたいですか? 決めるのはあなたです」

あなたの口コミが、筆者を有名にするための行動が「韓国の失敗」を決定付けるのです。韓国に失敗(犯罪)を認めさせたい方は、ご協力(拙著『龍の仮面(ペルソナ)』のご購入など )を宜しくお願い申し上げます。

●次は負けるはず●
20日配信の前回記事を書くために、筆者は韓国対イタリア戦のビデオを何度も見て、三流の審判が(体調やモラールが欧州のリーグ戦のときほどでないとはいえ、それなりに才能を発揮している)一流の選手たちを侮辱するさまを繰り返し目撃した。
大スターが無能な審判に虚しい抗議をする、痛々しい姿を何度も見ているうち、筆者はだんだん腹が立ってきて、怒りのあまり大切なことを忘れてしまった。

20日配信号で「韓国は優勝をねらっている」と書き、その(審判買収)工作の動機の1つは、決勝Tの観客動員の確保(空席の大量発生防止)であり、工作の財源は、その本来埋まらなかったはずの空席が埋まった分の売上金(1試合あたり1億数千万〜2億円以上)だと述べた。

この論理に従えば、実は、韓国は決勝に進んでは行けないのだ。韓国は25日の準決勝(ドイツ戦)に勝つと、30日の決勝では横浜に行くことになる。日本人は韓国人と違ってサッカーそのものを愛しており、世界の一流選手への敬意も経済力もあるので、決勝のチケットはすでに完売状態だ。だから、その試合に日本や韓国が出ようが出まいが、興行的にはなんの影響もない。

が、大邱での29日の3位決定戦はそうではない。エゴイスティックで世界の一流選手を尊敬せず、彼らを見るためにチケットを買うカネも敬意もない(つまりW杯開催国としての要件を満たしていない)物心ともに貧しい韓国人は、韓国の出ない3位決定戦などどうでもいいと思っているので、韓国が準決勝に勝って横浜に行ってしまうと、29日の大邱競技場では、15日の決勝T第1戦、ドイツ対パラグアイ戦(済州島の西帰浦競技場)などと同様にまた半分近い空席が出ることになる。

ドイツ対パラグアイ戦のあと両国関係者が「決勝Tなのに、この観客席はなんだ!」と怒りをあらわにしたためか、韓国主催当局KOWOCは「済州島は人口が少なく韓国本土から遠いので」( 毎日新聞Interactive版2002年6月16日 )と無意味な言い訳をした(それなら、韓国側の開催試合を半分返上して日本側にまわせばよかったではないか!)が、3位決定戦のような重要カードでそういう事態になれば韓国は世界の笑いものになる。損失は金銭的な面に留まらず、さまざな疑惑を呼び起こすだろう。つまり、

「観客が少ないのは韓国人はサッカーそのものが好きでないから → それは、競技人口が少ないから → ならば、韓国はサッカー後進国のはずで、そんな国が欧州の強豪相手に3連勝するなんて…」

と疑われたら、もう終わりだ。したがって韓国は25日の準決勝では一転して「負けなければならない」はずだ。 どうやって負ければいい? また審判の偏向判定を、今度は逆の方向に期待するのか?……とんでもない。何もしなければいいのだ。とにかく韓国は相手の人数が減らない限り勝てないのだから、普通にやれば負けるはずだ。

また、25日の試合に韓国は延長戦まで120分戦ったあと中2日の休みで臨むが、ドイツは90分(延長なし)の戦いのあと中3日ある。体力的に見ても韓国の劣勢は明らかで「ボロ負け」の可能性も高い。

で、そのあとの3位決定戦はどうなるか? 相手はブラジルかトルコだが、筆者はさまざまな理由から、意外にブラジルがトルコに負けて、これに出てくるのではないか、という予感がしている。
その場合には(アジアの韓国対南米のブラジルなので)主審は(賄賂の効かない豊かな先進国の)欧州人になる可能性が高いし、しかも相手は世界最強(FIFAランク2位)なので韓国はこちらでもボロ負けの恐れがある。
なら、トルコ(FIFAランク22位)が出てきた場合はどうなるか?……トルコは区分上は欧州地区代表だが、イスラム教国で欧州人から親近感を持たれていないことを根拠に、これまでも日本戦などで「安定した技術を持つ欧州人の主審」を要求し、アフリカなど途上国の主審は「中立の大陸」でも拒否してきた、という経緯がある。
また、本大会予選リーグC組の対ブラジル戦では、韓国人の主審に「歴史的な誤審」をされて負けた(『ニューズウィーク日本版』2002年6月19日号p.7)という恨みを持っており、彼らは基本的に韓国を信用していないと思われる。 となると、韓国とトルコが韓国で戦う場合、主審の人選はFIFAにとってかなりの難題になるだろう。

■共犯はだれだ〜韓国の進撃(4)■

【今回は2002年6月23日配信の「1-0でスペインの勝ち」 の関連記事です。】

[省略]

■「アジアの恥」になる気か〜韓国の進撃(5)■

【今回は先日のW杯特集「1-0でスペインの勝ち」の関連記事です。】

[省略]

付論・韓国という名の「整形美人」

【本大会閉幕後もW杯サッカーについては"event-driven"で、つまり「何かあれば随時」本記事に関連する問題を取り上げます。それについては、メルマガで。
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【目の前でお買い上げ頂き、感激(^^)
6月1日(土)、筆者は紀伊國屋書店・新宿本店に行きました。そして生まれて初めて、自分の本が購入される瞬間を目撃しました。その男性のお客様は、大変な読書家のようで、拙著のほかに五條瑛さんの『紫嵐』など2冊もお買い上げでした。有り難いことです。こういう方々のお陰で拙著は3週連続ランクインできたのですね。
m(_ _)m
これからも、筆者はときどき「本店」に足を運びます。もし、お目にかかりましたら、宜しくお願い致します。
新宿においでになれない方はこちらでお申し込みになり、本店のランキングにご協力頂ければ幸いに存じます。】

(敬称略)

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