いちおう、最悪の事態を想定して

死んだあと、家族に保険金/預金をのこす確実な方法

保険証書は紛失しても再発行されます
Last Update: June 1, 1997 by Satoshi Sasaki

●死亡保険金
●預貯金(有利な「相続」手続き)
●確率的に生き残ろう
●悲観的に準備して楽観的に対処しよう

●死亡保険金
もし、あなたが自分が死んだ場合を想定して生命保険にはいっているなら、ご本人(被保険者)と保険証券が同時に地震や火災で失なわれた場合でも、遺族(保険金受取人)が保険金を受け取る方法があることは知っておくとよいかもしれない。  

1. 保険証券または(それが失われた場合は)証券番号
2. 被保険者(あなた)の氏名、生年月日
3. 当該保険会社の連絡先(住所、電話番号、担当外務員氏名等)
 

4. 被保険者の住民票(死後5年間は発行されるが、本人以外の請求では続柄、本籍の記載はない)
5. 保険金受取人(遺族)の戸籍抄本(住民票に続柄、本籍がない場合、これで家族関係を証明をする)
6. 保険金受取人(遺族)の印鑑証明書
7. その他当該保険会社の定める書類(請求書、入院証明書・治療証明書・死亡診断書等。保険会社で定める書式のものがあるので、事前または事後に問い合わせて確認すること)
      

上記の1.〜3.さえあれば、あとはなんとかなる(あせらなくてよい。昨今日産生命保険の倒産など、98年以降の金融ビッグバンを前に混乱の予想される保険業界だが、倒産しても吸収合併されても、保険金の受け取りは制度上できるはずである。ただし、金額が満額でない、といった事態はないとはいえないが、それは、あせってもどうにもならない。他方、第三次石油危機等で二桁のインフレが始まった場合は、早めに受け取ったほうがよい)。  

●預貯金(有利な「相続」手続き)
信頼関係があるならば(たぶんあると思いますが)家族に、銀行預金や郵便貯金のキャッシュカードの口座番号(口座名義)と暗証番号を教えておくとよいかもしれない(たしか、もともと家族用に複数のキャッシュカードが作れる口座もあったと思うし、あとから二枚目のカードを作ってもよかったと思う)。  

暗証番号は、カード紛失の際の再発行や、カードで引き出した現金を銀行内に忘れた場合などにも役に立つ(銀行から要求される)ものである(ただし、その際には通帳など他の必要書類があったほうがよい)。  

つまり、ややこしい(相続や、資産相続と債務相続の相殺などの)手続きなしで、すみやかに(比較的小額の)預貯金を遺族に使ってもらいたい場合は、ご本人が死んでも通帳や印鑑が紛失しても大丈夫なように、暗証番号を教えておくことが有効なのである(貯金などの資産をすべて、ひそかに引き出してしまえば、そのあとは「相続放棄」を主張して死んだ人の借金などの債務をチャラにすることができる。もちろん、死後引き出したことは、だまっていること。ただし、金額が極端に大きいと税務署に調べられる恐れがある)。暗証番号以外の必要なもの、つまりご本人、通帳、印鑑、キャッシュカード等が同時に失われる確率は、それらが単独で失われる確率より低いからである。
 

●確率的に生き残ろう
どんな恐ろしい事態においても、(筆者個人では無理だが)われわれ確率的に生存できる。
 

筆者の記憶が確かならば、イスラエルという国は少なくとも10年前ぐらいまでは、首都はエルサレムなのに、国防省だけはテルアビブに置いていた。これは、もし首都が核ミサイル一発で吹っ飛ばされても、(二つの都市が同時に破壊される確率のほうが、いくらかでも低いので)まだ戦える余地を残しておこうということである。  

イスラエルの視点で見れば、約70年に1回定期的に大地震の起きる東京に、政治・経済・社会・文化の全機能を集中している日本の現状は、ほとんど「国家的自殺行為」と言ってもよかろう。どうも、日本国民は危機管理意識が希薄で楽観的すぎるようだ。  

●悲観的に準備して楽観的に対処しよう
そのせいか、評論家の佐々淳行氏は、阪神大震災のあと「危機管理の要諦は、悲観的に準備して楽観的に対処すること(だが、阪神大震災への政府の対応は逆)」と言われた。さらに、万一の場合を考えて、東京都庁がやられて都知事が死亡した場合などには「大阪府知事が代わって都庁を指揮するような代替指揮システムが必要」とも言われた。  

筆者は一瞬、これはいい考えだと思った。が、すぐに、だめだと思った(だって、大阪府知事は横山ノックじゃないか(^_^)。

 

実は、「代替指揮システム」みたいなものが、いまの政府にも、あるにはある。阪神大震災の直後にできたもので、社会党出身の五十嵐官房長官(当時)によると「今後は、地方で震災が起きたときは、知事の要請がなくても東京から命令を出して自衛隊や消防隊を派遣できるようにした」のだそうだ。  

じゃあ、東京がやられたときは、どうするのか? 政府の緊急対策本部は、まず永田町の首相官邸に、そこがやられたときは霞ヶ関の国土庁に、そこがやられたときは赤坂の防衛庁に、それでもだめなら自衛隊立川基地(東京都立川市)に設置するという。  

また、霞ヶ関の警察庁がやられたときは、その(全国の警察官を指揮する)機能はまず東京都中野区の警察大学校に移されるそうである(すくなくとも、昨年の防災訓練では、そのようにしていたはずである)。  

おいおい、どうして、そんなに「東京都内」にこだわるんだ? これじゃあ、もし通常国会の会期中、閣僚や国会議員が全員都心にいるときに、立川市や中野区を含む首都圏全域が大震災に見舞われたら、自衛隊や警察を指揮する者がいなくなるだけでなく、震災後の救援対策の法案や予算案を審議する議員もいないわけで、完全にお手上げになってしまうではないか(だから、小沢一郎氏などは、しばしば海外に「失踪」していたのかもしれない。この「失踪」については米国防省なら、どうするか?をクリックしてご覧ください  

この点に関するかぎり、阪神大震災はなんの教訓にもなっていないようだ(防衛庁や警察庁が大阪府や北海道にあったって、いいじゃないか)。やっぱり、日本国民は、一回、うーんと「痛い目」に遭わないかぎり、わからないんだろうか? 
(>_<;)
 


 

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